内容説明
本書は、自傷行為、思春期臨床、医療訴訟、聴覚障害、ホスピス・ケア、SARS、そして医療倫理にいたる幅広い領域をカバーしながら、数多くの事例報告をもとに、現代医療現場に欠かせない「ケア」としてのNBMの可能性を探る。既刊書『ナラティブ・ベイスト・メディスン―臨床における物語りと対話』に最新の実践研究の成果を加えた続編。
目次
第1部 多様な物語(ナラティブ・メディスンの倫理性;戦士から犠牲者へ―SARS流行における医師たちの報告;臨床世界における実演的な物語 ほか)
第2部 衝突する物語(闘士か傷者か?―耳が聞こえない、あるいは聞こえなくなるという物語;物語分析と代理ミュンヒハウゼン症候群への異議申し立て;専門家の誤りを質す―揺さぶられっこ症候群における両親への弁護 ほか)
第3部 物語を超えて(故郷喪失とアイデンティティの語り;研究のストーリーライン―系統的レビューへのメタ物語的アプローチ;精神科学領域におけるナラティブはいかにして働くか―PTSDの生物学的精神医学を実例として ほか)
著者等紹介
斎藤清二[サイトウセイジ]
1975年新潟大学医学部卒業。富山医科薬科大学医学部第3内科学助教授を経て、富山大学保健管理センター教授(センター長)
岸本寛史[キシモトノリフミ]
1991年京都大学医学部卒業。富山大学保健管理センター助教授を経て、京都大学医学部附属病院准教授
宮田靖志[ミヤタヤスシ]
1988年自治医科大学医学部卒業。ハーバードメディカルスクール・リサーチフェローを経て、札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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