出版社内容情報
好評を得た前著『ロールシャッハ形態水準表』から,包括システムの原典での基準の変更などをも踏まえて全面改訂された新版。
内容説明
ロールシャッハ・テストを解釈するとき、解釈仮説の大部分が文化差に関係なく同じように適用できるとしても、ロールシャッハ・テストがインクブロットに対する言語反応を素材としている以上、文化や習慣の影響は無視できない。本書はわが国でロールシャッハ・テストを適用する際の基準となる、日本人の反応出現度に基づく形態水準を収録したものである。エクスナーの形態水準表に見られないわが国独特の事物や、同じ単語であっても欧米圏とはニュアンスの異なるであろう反応に対して、本書を参照することによって、正確にコード化し解釈を進めることができる。また本書には主な反応の内容コードの一覧も付されており、形態水準のコード化と内容のコード化が一定の基準で確実に行えるよう工夫されているので、ロールシャッハ・テストをどのような方式で実施するにせよ、臨床場面でも研究場面でも本書は欠かせないものとなっている。
目次
第1章 形態水準表の作成(対象者;出現頻度と形態水準;文化による言葉の違い;文化による反応内容の異同;反応内容の分類;形態水準表の構成)
第2章 形態水準表
第3章 出現頻度の高い内容
第4章 主要内容コード一覧表
著者等紹介
高橋雅春[タカハシマサハル]
1950年京都大学文学部哲学科心理学専攻卒業。現在、関西大学名誉教授
高橋依子[タカハシヨリコ]
1974年京都大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程修了。現在、甲子園大学人文学部教授
西尾博行[ニシオヒロユキ]
1974年関西大学社会学部卒業。1992年関西大学大学院社会学研究科社会心理学専攻臨床心理学専修博士課程修了。現在、文京学院大学人間学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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