出版社内容情報
乳幼児期から思春期までを発達的観点から捉え,各段階で起こる母子の関係性の障害やその心理的援助が詳述される。
内容説明
虐待・暴力の連鎖を断ちきる。今、「親」になるとはどういうことか?乳幼児精神医学最前線からの治療的提言。
目次
子どもの心のケアと母子のコミュニケーション―乳幼児の心の世界
成長・発達からみた思春期の特徴―心の視点から
児童虐待と心的外傷
子どもの心に影響を与える家族の問題
乳幼児のプレイ・セラピー―幼児のプレイ・セラピーと母親‐乳幼児セラピー
家庭内暴力への対応
子どもの自殺企図―対応の原則
少子化時代の子どもの死
生殖補助医療で生まれた子どもの心
転移・逆転移と世代間伝達―親子のすれ違いの謎を解く鍵
心のあけぼの―ダイナミックな赤ちゃんの世界
子どもを育てる心のネットワーク―新しい時代の心のふるさと作り
著者等紹介
渡辺久子[ワタナベヒサコ]
慶応義塾大学医学部卒業、同大学小児科学教室助手、精神科学教室助手、小児療育相談センター、横浜市立市民病院神経科、老人リハビリテーション友愛病院、ロンドン、タビストック・クリニック臨床研究員を経て、慶応義塾大学医学部小児科学教室専任講師、世界乳幼児精神保健学会副会長(アジア地区担当)、児童青年精神医学心理学ジャーナル編集顧問、NPO精神保健を考える会「まいんどくらぶ」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小鈴
18
『母子臨床と世代間伝達』の続編の論文集だが読みやすい本なので二冊とも文庫化して読み継がれて欲しい。前者の事例は乳幼児中心だが、こちらは児童期、少年期の事例が多い。子供の心の健やかな成長を促す三つの家族機能、「父母連合」「世代境界」「性差境界」をあげ、主に父母連合(多忙で父親が不在家庭)がうまく機能していない事例を主にあげている。また、世代間連鎖として、戦場帰りの父親が母親にあたる姿を見た男子が父親になり、家庭を省みず妻にあたるなど事例豊富。引きこもり家庭内暴力の事例は適切な介入があれば変わることができる。2020/10/24
-
- 和書
- ERPで会社を変える