内容説明
子どもを対象とする心理臨床では、子ども自身が自発的に相談機関を訪れるのではなく、まず保護者が問題意識や不安を抱えて来談してくるケースが一般的である。本書は、親と子をつなぐことで相互の関係性をより客観的につかむことができるという有効性をもつ、「同一セラピスト親子並行面接」の技法についての解説書である。
目次
子どもの発達と心理的課題―子どもと家族への心理面接を始める前に
第1部 解説編:親子面接の技法(子どもと親へのアプローチ;初期面接と見立て;同一セラピスト親子並行面接の導入とすすめ方)
第2部 事例編:子どもと親をつなぐ心理面接の実際(心理臨床におけるつなぐことの意義―事例研究を読むために;事例1:分離不安を呈した小学生女児への同一セラピスト母子並行面接;事例2:揺れる思春期心性を母親と協力して支えた事例;事例3:並行親面接の導入に強い抵抗を示す母親へのかかわり方―過食や浪費などの行動化を繰り返す青年女子の事例を通して;事例4:同一セラピスト親子並行面接における「枠」の作り方 ほか)
著者等紹介
小俣和義[オマタカズヨシ]
1966年東京生まれ。1990年青山学院大学大学院文学研究科心理学専攻博士前期課程修了。1990~現在、医療法人社団晴心会比賀クリニック。1994~現在、青山学院大学学生相談センターカウンセラー。2001~現在、青山学院大学文学部心理学科助教授、臨床心理士。日本心理臨床学会奨励賞受賞(2002)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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