内容説明
本書は、解決志向短期療法のインスー・キム・バーグと、経験豊かな児童精神科医テレサ・スタイナーによる子ども臨床のための実践的ハンドブックである。現代的で多彩な事例をもとに、言葉による交流が難しい幼児から、非行に走る思春期の少年たちまでカバーし、臨床家が成長著しい子どもにいかに関わっていくかを詳しく記述している。本書では、スケーリングやミラクル・クエスチョンなどの解決志向短期療法におなじみのテクニックについても触れられているばかりでなく、臨床現場で有効なゲーム各種、パペットによる会話、治療動機の低い子どもとの面接、言語的コミュニケーションがうまくとれない幼児などと関わり方といった多くのノウハウを詳述した内容の濃いものとなっている。「難しい子ども」が児童臨床において増えていると言われている現在、本書は子どもと接する精神科医、看護師、心理臨床家、ソーシャルワーカー、学校関係者などにとって必携の1冊である。
目次
第1章 解決志向短期療法とは
第2章 解決志向短期療法と子ども:自然なフィット
第3章 技法の問題
第4章 クライエントのアセスメントと目標の設定
第5章 ゴールにたどり着こう!
第6章 子どもの言葉を用いて子どもとコミュニケーションする
第7章 特別な支援の必要な子どもの治療
第8章 ティーンエイジャーに変化をもたらす
第9章 セラピストの椅子から見る
著者等紹介
長谷川啓三[ハセガワケイゾウ]
1979年東北大学大学院博士課程修了、1983年教育学博士、臨床心理士。東北大学大学院教育学研究科教授(臨床心理学)、日本家族心理学会理事、Mental Research Institute日本代表、日本システム看護学会理事、宮城県臨床心理士会会長ほか
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