出版社内容情報
《内容》 曝露反応妨害法を中心とした行動療法は,薬物療法とともに強迫性障害の第一選択の治療法として確立されている。しかし,診断や治療法の適応の判断,入院か外来かの適切な治療環境の設定,曝露反応妨害法を実施する際の流れ,看護師との連携など,注意すべき点は多く,こうした詳細について解説している本は少ない。
本書の著者らが所属する肥前精神医療センターと九州大学精神科は,強迫性障害に対する行動療法の臨床研究を行っている数少ない医療機関の一つであり,20数年にわたって強迫性障害患者に対して行動療法をいかに適用していくかについて模索してきた。長年の実践で培ってきたその技術が,ここにまとめられた。
本書では,より理解しやすいよう図表を多用し,行動療法の詳細についてきわめて具体的かつ丁寧に解説した。強迫性障害の行動療法による治療を実践するための必読書である。
《目次》
序
第1章
行動療法概論
はじめに
行動療法とは何か
行動療法の治療の進め方
おわりに
第2章
強迫性障害の行動分析と治療の基本
第1部 強迫性障害の行動分析
はじめに
初診から治療導入までの大きな流れ
治療に必要な情報を得るための面接
治療への導入のための面接
治療初期の面接のポイント
第2部 強迫性障害の治療の基本
はじめに
曝露反応妨害法とは?
曝露反応妨害法の治療の手順
患者と治療者の治療に関わる行動に影響を与える因子
おわりに
第3章
強迫性障害の外来治療
第1部 外来治療の進め方の基本
はじめに
強迫性障害の外来治療の特徴
強迫性障害の外来治療の実際の進め方
九州大学病院精神科行動療法専門外来の臨床治療研究プログラム
おわりに
第2部 外来治療の実際(症例呈示)
はじめに
症例呈示
おわりに
第4章
強迫性障害の入院治療
はじめに
入院前から入院決定まで
入院初期
曝露反応妨害法が中心の入院治療・展開期
曝露反応妨害法が中心の入院治療・後期
曝露反応妨害法の治療中によく用いられる表現
曝露反応妨害法が有効と思われないケースの分類とそれらへの対応
おわりに
第5章
強迫性障害の入院治療の看護
はじめに
入院直後の看護
入院初期・様子観察期の看護
本格的な治療導入後の看護
社会復帰に向けての看護
おわりに
第6章
症例検討
症例1 不潔恐怖
症例1へのコメント
症例2 洗浄強迫
症例2へのコメント
症例3 確認強迫
症例3へのコメント
症例4 著しい回避行為を伴う不潔恐怖
症例4へのコメント
第7章
強迫性障害の行動療法における“動機づけ”
強迫性障害の行動療法における“動機づけ”というテーマの意味するところ
強迫性障害の行動療法の進め方,留意点と工夫
治療者の治療への“動機づけ”
索 引
内容説明
本書の著者らが所属する肥前精神医療センターと九州大学精神科は、強迫性障害に対する行動療法の臨床研究を行っている数少ない医療機関の一つであり、20数年にわたって強迫性障害患者に対して行動療法をいかに適用していくかについて模索してきた。長年の実践で培ってきたその技術が、ここにまとめられた。本書では、より理解しやすいよう図表を多用し、行動療法の詳細についてきわめて具体的かつ丁寧に解説した。強迫性障害の行動療法による治療を実践するための必読書である。
目次
第1章 行動療法概論
第2章 強迫性障害の行動分析と治療の基本
第3章 強迫性障害の外来治療
第4章 強迫性障害の入院治療
第5章 強迫性障害の入院治療の看護
第6章 症例検討
第7章 強迫性障害の行動療法における“動機づけ”
著者等紹介
飯倉康郎[イイクラヤスロウ]
1963年生まれ。1989年九州大学医学部卒業。同大学附属病院精神科、飯塚記念病院を経て、1991年より肥前精神医療センター勤務。1994年より米国ペンシルバニア医科大学(エドナ・フェア教授)に留学。1996年より再び肥前精神医療センター勤務。現在同センター精神科医長、行動生理研究室室長
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感想・レビュー
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- 和書
- 風待村の銀ぎつね