内容説明
初回面接のみで姿を見せなくなるクライエントが、実はドロップアウトではなく1回の面接で改善しているとしたら…「治療の失敗」と考えられてきた多くのケースで、予想外の改善を示していることが、タビストック・クリニックの「治療されなかった患者」の研究をはじめ、多くの調査や研究で明らかにされている。著者らはさらに計画的に数多くの1回面接の事例を集め、1回の面接で何が起こっているのか、何がクライエントの改善可能性を引き出し、それを最大限にするためにはどうすればよいかを追求し、その経験からシングル・セッションの可能性の根拠と実践のためのさまざまな工夫を本書において詳述している。
目次
第1章 初回面接が唯一の面接であるとしたら…
第2章 1回目の電話:セッション前のスクリーニングと準備
第3章 効果的なシングル・セッション・セラピー:段階別ガイドライン
第4章 患者への力づけ
第5章 実際のシングル・セッション・セラピー:ひとつの事例
第6章 失敗からの学び
第7章 シングル・セッション・セラピーを容易にする態度
資料A フォローアップ・インタビュー・マニュアル
資料B 時間とお金を上手に管理するためのコツ
著者等紹介
タルモン,モーシィ[タルモン,モーシィ][Talmon,Moshe]
カリフォルニア州ヘイワードのカイザー・パーマネンテ医療センターで臨床心理学者として勤務し、バークレーにて個人開業コンサルタントとして活躍するかたわらでシングル・セッション・セラピーという現象について研究してきた。またMHN(Managed Health Network)においても事業評価コンサルタントとしての役目を担ってきた。タルモンは米国、欧州、イスラエルにてシングル・セッション・セラピーに関するセミナーを開催し、加えてペンシルバニア大学、テルアビブ大学、イスラエルのハイファにある心理療法大学において心理療法の講議を受け持ったり、スーパーバイザーを務めている。また彼はイスラエルのハデラでキブツ小児家族クリニックの前所長であった。タルモンはテルアビブ大学で心理学士、そして実験心理学修士と臨床心理学博士の学位をペンシルバニア大学にて取得している。そしてペンシルバニア大学とフィラデルフィア小児ガイダンス・クリニックにて研究助手および講師を務めた
青木安輝[アオキヤステル]
1958年東京八王子市生まれ。1976年AFS奨学生として1年間米国留学。1983年東京大学文学部社会学専修過程修了。1994年6月まで11年間iBDセミナーのトレーナーとして1万人以上の受講者にコミュニケーション・トレーニングを実施する。1991年ロバート・ディルツ氏の開講する米国ダイナミック・ラーニング・センターよりNLP(神経言語プログラミング)マスター・プラクティショナーの資格を取得、以降3年間にわたるトレーナー訓練を修了。1994年4月NLPジャパンを設立。現在は企業研修、NLP個人セッション、コーチングなどで活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ai Matsuzaki