出版社内容情報
《内容》 現在,福祉・医療の領域において高齢者や障害者に対するケアマネージメントがまさに全国展開されようとしているが,その実態は本書の著者が乗り越えるべきとする仲介モデル――欠陥モデルに基づくニーズ把握とそれを充たすためのサービスの組み合わせ――の域を出ていない。著者は豊富な実践経験から,精神障害者一人ひとりと彼らの置かれた環境がもつ力に注目し,彼らの要望を地域に住む一般生活者の中で充足させていくケースマネージメントが有効であることを主張し,そのプログラムを「強化モデル(Strengths Mode)」と名付けた。本書はその実践テキストとして,思想と概念,方法論の説明から,本プログラムの眼目たる契約,強さの評価,個人計画,社会資源獲得の手立てなどを,具体的な事例提示とともに詳述したものである。実生活の中で実生活の目標に焦点を当てることによって,クライエントは受動的なサービスの利用者から,サービスの進行管理者へと高められる。この「強化モデル」の考え方は,自己決定,エンパワーメント,あるいはノーマライゼーションの思想と通低するもので,欠陥モデルに基づく援助に慣れた精神保健・医療従事者に対してパラダイム転換を迫るものである。重篤で慢性的な精神疾患をもつ人々へのサービスに携わる者は,本書により確実に仕事の質を高めることができるであろう。
内容説明
著者は豊富な実践経験から、精神障害者一人ひとりと彼らの置かれた環境がもつ力に注目し、彼らの要望を地域に住む一般生活者の中で充足させていくケースマネージメントが有効であることを主張し、そのプログラムを「強化モデル(Strengths Model)」と名付けた。本書はその実践テキストとして、思想と概念、方法論の説明から、本プログラムの眼目たる契約、強さの評価、個人計画、社会資源獲得の手立てなどを、具体的な事例提示とともに詳述したものである。
目次
第1章 歴史、批判、有益な概念―強さのパラダイムに向けて
第2章 強化理論の基礎
第3章 強化モデルの目的、原則、研究結果
第4章 契約と関係―新しいパートナーシップ
第5章 強さの評価―個人のよい部分を拡大する
第6章 個人計画―達成計画を立てる
第7章 資源の獲得―地域を地域精神保健の中に入れる
第8章 支持的なケースマネージメントの社会的位置づけ―有効性のための状況づくり
第9章 強化モデルのエピローグ―一般的な質問(異議)とマネージドケア
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- 和書
- 現代財政学 (改訂版)