内容説明
本書は、現代日本における、分裂病の精神療法の三人の先達の、分裂病者との初めての出会いから始まって、その苦労談や、工夫、気付き、反省など幾多の患者さんたちに導かれたことどもを、普段の学会や公的な場ではとても聞かせていただけない機微にいたるまで、徹底的にお聞きすることができた、その精髄を記録したものである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポカホンタス
4
大変痛快な内容だった。牧原先生の患者へののめりこみ方がハンパではなく、その体験談は今や非常に貴重。加藤清先生の話は非常に幅広く深い。とりわけLSD体験の話は刺激的だった。こちらも貴重な証言として後世に伝えるべき。神田橋先生はあいかわらずの立ち位置。神田橋先生の特異性(常にトリックを考えている!)が他の先生と比較でくっきり浮き上がる。すでに古書でしか入手できないが、貴重な文献として引き継いでいきたい。2014/05/21
げんさん
1
「3分間診療でも1時間くらいに感じて帰るとすればこれはもう、非常に深い診療でしょう」そんなことあるのか!2021/12/31