出版社内容情報
島の自立そして持続可能性を求めて、経済学・地理学など学際的な視点から、島が抱えるさまざまな問題を概説した島嶼学テキスト。島の自立そして持続可能性を求めて、世界の島々で開催されてきた世界島嶼会議、94年沖縄島では国際島嶼学会が誕生した。その後日本島嶼学会をリードしてきた著者の渾身の島嶼学テキスト。経済学から地理学へ、島が抱える問題を開発技術から境界紛争までわかりやすく概説しまとめる。
プロローグ
第1章 島とは何か―島の定義・方法論・分類―
1 島嶼の定義
2 島嶼学方法論―超学的アプローチ
3 島嶼の分類
第2章 島嶼社会経済の特性と可能性
1 島の両義性
2 経済発展の可能性からみた島嶼の特性
3 小さいことはよいことだ(Small is beautiful)
第3章 島嶼型サステイナビリティモデルを求めて
1 島嶼における生存部門の役割
2 生存経済から貿易主導市場経済への移行プロセス
3 資源輸出型経済の脆弱性
4 持続可能な発展へのアプローチ
5 複合連携型(島嶼資源活用型)発展戦略
第4章 「島嶼型」グリーンテクノロジー
1 「島嶼型」技術とは何か
2 「沖縄型」グリーンテクノロジーの概要
3 ハワイと連携した沖縄型島嶼技術・ノウハウの海外移転
第5章 島嶼社会経済のネットワーク
1 島嶼間ネットワークとは何か
2 ネットワーク集積度
3 沖縄におけるネットワークの実例と構想
4 奄美・沖縄の島々連携軸―「島の道」ネットワークの構築
5 台湾・沖縄・上海・香港自由貿易圏構想(TOSH-GT)
第6章 島嶼における文化と観光―バリ島と竹富島の事例を中心に―
1 はじめに
2 文化の両義性と島嶼文化
3 沖縄のチャンプルー文化
4 島嶼における文化と観光
5 結び:島嶼の持続可能観光に向けて
第7章 国境の島をめぐる領土紛争と解決策
―尖閣諸島および南シナ海諸島を中心に―
1 国境とは何か
2 世界の島嶼国・地域での主要な国境紛争
3 尖閣諸島をめぐる国境紛争
4 南シナ海諸島をめぐる国境紛争
5 国境の島をめぐる紛争解決事例
6 結び
第8章 島嶼の政治経済学―島嶼経済自立への挑戦―
1 グローバリゼーションと島嶼経済
2 島嶼地域の脱植民地化と国際関係
3 相互依存と経済自立への苦闘
4 島嶼経済の自立的発展を求めて―沖縄を中心に―
エピローグ
注および参考文献
索引
嘉数 啓[カカズ ヒロシ]
著・文・その他
目次
第1章 島とは何か―島の定義・方法論・分類
第2章 島嶼社会経済の特性と可能性
第3章 島嶼型サステイナビリティモデルを求めて
第4章 「島嶼型」グリーンテクノロジー
第5章 島嶼社会経済ネットワーク
第6章 島嶼における文化と観光―バリ島と竹富島の事例を中心に
第7章 国境の島をめぐる領土紛争と解決策―尖閣諸島および南シナ海諸島を中心に
第8章 島嶼の政治経済学―島嶼経済自立への挑戦
著者等紹介
嘉数啓[カカズヒロシ]
1942年沖縄県に生まれる。ネブラスカ大学大学院より経済学博士号(Ph.D.)取得後、琉球大学法文学部助教授、アジア開発銀行エコノミスト、国際大学大学院教授・研究科長・アジア発展研究所所長、名古屋大学大学院国際開発研究科教授、沖縄振興開発金融公庫副理事長、日本大学教授、琉球大学理事・副学長、テンプル大学日本校副学長等を歴任。現在琉球大学名誉教授、日本島嶼学会名誉会長。その間、ロンドン大学政治経済大学院(LSE)客員研究員、ハワイ東西文化センターフルブライト上級研究員、ハワイ大学、グアム大学、チェジュ大学、マルタ大学、パラデニア大学、国立政治大学、国立澎湖科技大学、国立金門大学、フィリピン大学国際交流基金客員教授、国際島嶼学会創設理事、島嶼発展に関する国際科学評議会(UNESCO‐INSULA)東アジア代表、内閣府沖縄振興審議会会長代理、沖縄県学術顧問等を歴任。主要和文著作として、『島嶼学への誘い』(岩波書店、第45回伊波普猷賞受賞)、『アジア型開発の課題と展望』(編著、名古屋大学出版会、第10回アジア太平洋賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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