目次
1 行動地理学の成立と展開(行動地理学の成り立ち;行動地理学の基本概念と構成)
2 空間認知と空間的行動(メンタルマップと都市イメージ;認知地図の歪みと多様性 ほか)
3 行動地理学の応用(都市の居住環境評価;居住地選好からみた日本のメンタルマップ ほか)
4 行動地理学の展望(行動地理学の成果と課題)
著者等紹介
若林芳樹[ワカバヤシヨシキ]
1959年佐賀県生まれ。広島大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(理学:東京都立大学)。東京都立大学理学部助手、金沢大学文学部助教授、首都大学東京都市環境学部教授などを歴任し、現在は東京都立大学都市環境学部地理環境学科教授。専門分野は、行動地理学、都市地理学、地理情報科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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お抹茶
2
行動地理学の成立背景や主要テーマを解説する。空間的行動の説明に際して心理的過程を重視する能動的アプローチと,空間的行動の社会的側面を重視する受動的アプローチがあるのが狭義の行動地理学。空間認知や空間行動という点で心理学とも接点がある。欧米の主要著作の紹介が豊富な一方,事例研究は1990~2000年代が中心で,現在においても有効な理論になっているかという点はよくわからない。メンタルマップのように,個人によって異なる空間認知でできている「空間」とはいったいなんのなのかという哲学的な問いを想起した。2024/06/17