内容説明
邪馬台国は南九州に存在していたが、それは卑弥呼の出身地に過ぎず、日本国のルーツ倭国の歴史は北九州で展開されていた。南とはN150E、千里は67kmという根拠と実例を詳論。神功皇后が卑弥呼にあたるように日本書紀は作られている。編纂を命じた当時の権力者の意向にしぶしぶ従った編纂者たちは、将来この操作が見破られることを見越してランダムでなく一定の規則で年代操作した証拠を残していた。自然地理学で古代史を読む。
目次
卑弥呼を日本書紀に位置づける試み
魏志東夷伝倭人を読む
九州島の地形
九州島の気候
魏志倭人伝時代の国とは
末蘆国・伊都国・奴国・不弥国はどこか
北九州から投馬国・邪馬壱国へ
古事記の神の方向音痴
魏志倭人伝の方位
魏志倭人伝の100里〔ほか〕
著者等紹介
野上道男[ノガミミチオ]
1937年新潟県生まれ、東京大学大学院理学研究科博士課程修了、東京都立大学理学部教授、日本大学教授を経て、東京都立大学名誉教授。理学博士。地理情報学、自然地理学、地球温暖化問題、地形発達シミュレーションが専門。日本地理学会会長、地理情報システム学会会長、日本地形学連合会長、東京地学協会副会長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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inaryoXD11
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著者は「へたくそな科学随筆」と表現していますが、地図(地理)を専門とするだけに、1000里=67kmや距離の記述は地標間の直線距離などの説明がすんなりと理解でき、和語に対応する国名探索による倭国内の国の配置決定も素晴らしい。 日本書紀、古事記との対応で著者の世界に引き込まれ、最後までエキサイティングに読ませていただきました。 体験談からも親近感がわきました。記述内容も身体感覚に合っていて納得できる。 今の時点でのNo.1邪馬台国本です。(何度も更新されるので注意)2020/01/12




