内容説明
本書は、著者が過去34年ほどにわたって研究対象地域としてきた、東アフリカについての、植民地化以後の社会経済発展の過程を分析したものである。分析地域としては、東アフリカ三国といわれて、植民地時代から現在にいたるまで多くの共通性をもつ、ウガンダ、ケニア、タンザニアから成る地域を対象としている。東アフリカのうちのタンザニアを中心として、その土地制度、農業構造、農産物流通の担い手、賃金労働者組織の形成、国家の開発政策の変遷などをテーマとして分析している。
目次
1 東アフリカの社会的編成
2 タンザニアの土地保有制度と農村社会
3 東アフリカにおける農産物流通組織の担い手
4 タンザニアの小農経営構造
5 タンザニアにおける「社会主義」的農村開発政策
6 タンザニアにおける共同体的土地保有制度の変容と現状―北パレ農村の土地利用からみた制度問題
7 タンザニアの都市社会と国家セクター
8 結語