内容説明
子どもを本の世界にさそいこむために、おとなは何ができるでしょうか。子どもたちの豊かな心を育むヒントがつまったロングセラーが、普遍的な内容はそのままに、よりいっそう読みやすくなりました。
目次
図書館―子どもと本が出会う場所(大いなる罪人よ出よ;幼稚な本 ほか)
“たのしみ”こそカギ(子どもの人格を認めることから;本のあつかいかた ほか)
考えること、あれこれ(単純かつ素朴に…;評価に歴史のものさしを ほか)
講演二つ(ことばの世界;尾と脚と)
著者等紹介
松岡享子[マツオカキョウコ]
1935年、神戸市に生まれる。神戸女学院大学英文科、慶應義塾大学図書館学科を卒業後、渡米。ウェスタンミシガン大学大学院で児童図書館学を学び、ボルティモア市立公共図書館に勤める。帰国後、公共図書館に勤務した後、自宅で家庭文庫を開き、児童文学の研究、翻訳、創作に従事。「財団法人東京子ども図書館」の設立に携わり、長年にわたり理事長を務めた。2015年6月より名誉理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
20
図書館員として数々の本と触れ合いこどもたちと接してきた著者。イマジナリーコンパニオン的な扱いでサンタクロースを信じることはこどもの心を豊かにする。幼い頃の空想の世界の中で鮮やかに存在したヒトやモノやコトがぎゅうぎゅうに詰まった心の中の部屋。成長するにつれて彼らを感じることは少なくなっていくけれど、その部屋には別の何かが、目には見えないけれど大切な何かを詰めることができる。こどものときにしか創り上げることのできない心の部屋をこどもたちと一緒に楽しんで彼らの内側に創れる大人でありたいなと思います。2021/12/23
スイ
11
「幼い日に、サンタクロースの存在を信じることは、その人の中に、信じるという能力を養う。 サンタクロースその人は、いつかその子の心の外へ出ていってしまうだろう。だが、サンタクロースが占めていた心の空間は、その子の中に残る。この空間がある限り、人は成長に従って、サンタクロースに代わる新しい住人を、ここに迎え入れることができる。」 この部分、いいなぁ。とてもいいなぁ。 前半の、アメリカで司書として勤めていた時の経験や、子供は絵本をどう読んでいるかといった話は興味深く、面白かった。 後半が、昔は良かった調になって2017/01/05
アカツキ
10
読書と子供について書かれたエッセイ集。「ランプシェード」で読者からあまり厳しいことを書かないで下さいと言われたと書いてあったが、これか~となった。もちろん愛ある叱咤なのだけど、余裕のない時に言われたら爆発してしまうかも。読んだ本を忘れる子の話は勧められるまま素直に借りたけれど、つまらなすぎて心に引っかからなかったか、そもそも読まずに返した可能性がある。意外と子供は空気を読んで悪いなと思って借りちゃうから。2024/11/16
かのん
9
前にでていたものを、装丁などを変えて出しなおされたものなんですね。いろいろと考えるおはなしです。読書などにたいして、いろいろと言われる今日ですが、こういうところが問題というのは、ちょっと今まできいてきたものとは同じようなとこらへんの話をしているようで違ったもののように聞こえて、へぇ~となりました。2016/02/08
Midori Matsuoka
7
月刊誌『母の友』に掲載された文章や講演をまとめられた一冊。松岡享子さんの言葉は簡潔でわかりやすい。子どもと本のことを真摯に考えておられるのが文章から伝わってくる。 その言葉は母親として、大人として、時に耳が痛い内容もしばしば。 子どもに手渡す本や物語、お話はたくさんあり環境も昔と比べてずいぶん整っているのに、子どもが本や物語を求める環境が整っていない現代の状況を人魚姫の物語になぞらえて指摘されていたのが印象的だった。 子どもは変わっていない。大人の問題だ。 何度も読み返し心に留め置きたい本だ。2023/02/20




