内容説明
聴いてこそおもしろい、アンデルセンのお話―生きることの喜びや悲しみを描いた物語の数々。声に出して子どもたちに届けたい8話を収録。
著者等紹介
アンデルセン,ハンス・クリスチャン[アンデルセン,ハンスクリスチャン][Andersen,Hans Christian]
1805年、デンマークのオーデンセに貧しい靴屋の子として生まれる。11歳で父を亡くし、14歳の時、首都コペンハーゲンへ向かい俳優を志すも挫折。その後、後援者に助けられながら勉学に励み、戯曲や詩を書きはじめる。30歳の時に出版した小説『即興詩人』で世界的名声を得る。同年、童話集の第1冊目を出版。1875年に70歳でこの世を去るまでの間に、150余編の童話の他、小説、旅行記、詩、自叙伝など、数多くの著作を残す
松岡享子[マツオカキョウコ]
神戸市に生まれる。神戸女学院大学英文科、慶応義塾大学図書館学科を卒業後、渡米。ウェスタンミシガン大学大学院で児童図書館学を学び、ボルチモア市立公共図書館に勤める。帰国後、公共図書館に勤務した後、自宅で家庭文庫を開き、児童文学の研究、翻訳、創作に従事。財団法人東京子ども図書館理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼんくらぼん
18
【北欧】「人魚姫」をきちんとしたテキストで読みたいと思い再読。最後の場面のドラマチックなこと。松岡さんの訳なので、とても読みやすい。ゆっくり読むと1時間20分かかるそうです。「子どもに語る」とありますが、このお話は朗読で…とのこと。2017/02/09
長くつしたのピッピ
15
マッチ売りの少女を覚えたいた思って読んだ。アンデルセンは,どれも修飾語が多くて難解。子どもの頃と私は、貧乏で可哀想な子のお話と捉えていた。現代でもこの様な不幸な子どもはたくさんいるだろう。キリスト教的には、神様に召されるのは素晴らしい事。大人の私は、苦しみから解放される死もあっても良いかもと思えるようになった。死は悲しいけれど同時に苦しみからの解放も赦しであると肉親の死を通して感じている。2024/12/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
子どもに語るアンデルセンのお話が好評で作られた本。8編。『火打箱・おとっつぁんのすることは、いつもいい・コウノトリ・みにくいアヒルの子・まぬけのハンス・マッチ売りの少女・しっかり者のスズの兵隊・人魚姫』2019/08/23
兵士O
11
この本は図書館の「ストーリーテリング」講座の第一回に参加した時に、2ヶ月後の次回までに、一つのお話を覚えるということで借りた本です。この講座は絵本や紙芝居とは違い、あくまで語り部のお話で聴き手の皆さんにストーリーを伝えるそうです。僕はこの本の中では「マッチ売りの少女」を題材に選ぼうと思っています。ですが、内容を覚えるだけでなく、僕が苦手な心情まで伝える必要があると言われ、今考えているのはこの童話を参考に、北欧の運命の女神の、短いオリジナルの話を作って、読んでみようかなと思っています。その為には音読ですね。2019/05/05
しずくちゃん
5
A保育園年長さんの絵本とお話会、時間が10分ほど余ってしまい予備の絵本もなかったので、子どもたちから「おはなしして」と言ってくれ、「マッチ売りの少女」を語りました。さすがに年長さんには難しく、また悲しいお話でもあるので、身体をモゾモゾ動かす子も半数くらいいましたが、正面に座った男の子が真っ直ぐに見つめて聞き入ってくれて、その子の視線に支えられながら語りました。みんな静かに聴いてくれました。子どもたちのイメージに暖かいストーブや美味しそうな焼きガチョウや素敵なクリスマスツリーが浮かんだら嬉しいな。2024/12/19