内容説明
イタリアの代表的な昔話「三つのオレンジ」をはじめ、イタリア各地の昔話全15話を収録。たんすに閉じ込められた王子、ものいう小鳥、竜にキスした娘、鬼につかまった男の子など、さまざまな登場人物が織り成す物語。語ることを意識した訳文で、声に出して読みやすく、聞いてわかりやすく面白い。読んであげるなら4、5歳から。自分で読むなら小学中学年以上。
著者等紹介
剣持弘子[ケンモチヒロコ]
子育てと並行してイタリア語を日伊協会などで学び、イタリアの民話、児童文学の研究と翻訳に携わる。一年間フィレンツェに留学、民間伝承を学ぶ。日本女子大学講師を経て、現在、地域文庫、著作、研究活動に従事
平田美恵子[ヒラタミエコ]
聖心女子学院初等科教諭を経て、主に小学校を中心に、二十数年に渡ってお話を語っている。現在“語り”や“読み聞かせ”のボランティアのための講師として活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
125
イタリアの昔話が15おさめられています。日本の昔話に似ているものもあると思いきや、まったくことなっていて骸骨などが出てくるものもあります。ヤギというと弱いものと思われがちですがここに出てくるヤギは悪賢くて結構強いものになっています。それがこおろぎにやられて・・・・。とか訳者が選んだものが多いようですが、楽しめました。2017/11/02
Nat
43
何となく気分を変えたくて、本棚から手に取ってみた。日本の昔話と同じで三兄弟や三姉妹が良く出てくる。他にも昔話の型は万国共通な面があるなと再認識。「水晶の小箱」では、スコットランドの王子様は何をして妖精を怒らせたのかな。水晶のかけらが体に突き刺さるのは、痛すぎる。「ネコの家に行った女の子」の子ネコたちが可愛い!2022/09/12
シュシュ
34
この本の中の『ヤギとコオロギ』を語りで聞いた6年生の子が「面白かった」と言っていたので読んでみた。『ヤギとコオロギ』は、力のない小さなコオロギがその鳴き声でヤギをこらしめる話で、子どもが面白がるのがわかる。軽い話、可笑しい話、怖い話、冒険の話など、子どもに聞かせたいものがたくさんあった。他の国の昔話に似ている話でも、モチーフがオレンジ、水晶、ワイン、カーネーション、踊る水、ミルクのように白くて血のように赤い娘など、彩りも明るくイタリアらしい感じがした。2016/11/11
円舞曲
21
「ギアッコ少年と豆」おはなし会で。2016/10/15
aisu
20
イタリア繋がりで手に取ったが、こういった昔話を読むのは久しぶりで、知らない話も多く、楽しく読みました。生き生きと情景が目に浮かぶよう。これは原文というより訳者の手腕?と、巻末を見て、読み聞かせを意識して編纂されたものと知る。読み聞かせのためのアドバイスもなるほど〜でした。また、口頭伝承のイタリア事情(そういったイベントの日がある→自然な形では最早消え行きそう)なども興味深かったです。2017/04/15
-
- 和書
- 「相場錬金術」発想法