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出版社内容情報
きつね山に住む5匹の娘ぎつねは、順番に嫁いでいきます。しかしその通り道となる山々は、高速道路、スキー場と人間により開発されていきます。自然破壊によって追いやられるきつねたちの姿を美しく描いた絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
34
送り、送られる・・・。長年守られている風習。押し寄せる時代の波。1ページ、1ページが、自然との共生を考えさせる。絵は、貼り絵のような美しさの中に、静けさと優しさを秘める。キツネの家族・・・。妖精のように空を飛んでいるかのような印象。改めて人類の辿った路の後景、を頭に浮かべる・・・。便利さと引き換えに失ったもの。気づいてないことも多々あるんだろうなぁ・・・。やはりどこか切ない。2013/09/01
anne@灯れ松明の火
32
月刊MOEわかやまけんさん特集号で、これが初めての絵本で、この絵に感動した佐藤英和さんがこぐまちゃんの絵を依頼したと知った。書庫だったので、予約。こぐまちゃんの絵とは全く雰囲気が違い、淡い色彩。タイトルから、幸せな話かと思えば、何とも悲しいもの。ラストは、「え、これで終わりなの?」と正直驚いた。きつねの姉妹が順番にお嫁に行く。嫁入り行列は、下の妹になるほど、寂しいものになる。それは、人間が山を森も切り開いて、動物の住みにくいところにしていったためだった。環境についても考えるきっかけになる絵本。2021/08/31
たーちゃん
21
息子は「〇〇くんたちがやった劇の名前みたいだねー」と言っていました。2023/01/08
ヒラP@ehon.gohon
19
「きつねのよめいり」ではない「きつねやまのよめいり」は、冬に嫁入りするところが面白いと思います。 それにしても、人間の土地開発のために居場所を失っていくきつねたちは可哀想です。 5番目のきつねの子に、何が起こったか想像できるのですが、最後まで伏せているところに余韻があります。 絵にはちょっと物足りなさを感じます。2018/06/11
退院した雨巫女。
17
《書店》パステルなカラーと手触りのいい絵本。次々嫁入りしていく狐の娘たち。嫁入りが人間のせいで、困難になるが、みんな幸せになるが、五番目の娘の時に、悲劇が…。読み終えたら、哀し過ぎる。あんまりだ2012/11/17