内容説明
本書は、レヴィナス思想の主な流れとその展開を、簡潔で、明快で、読みやすい言葉で語ったものである。その思想の整合性と難解さを、読みやすいかたちで分析した。
目次
第1章 現象学
第2章 同一者と他者―『全体性と無限』
第3章 倫理的語法―『存在するとは別の仕方で、あるいは存在することの彼方へ』
第4章 宗教
第5章 レヴィナスとその読者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bartleby
12
「レヴィナスを読んで頭がぐらぐらしてしまった人たち」に向けて書かれたということの意味が通読してみてよく分かる。レヴィナスの著作を読んでみたはいいが難解な文章に混乱し嫌になってしまった人、あるいは反対にその語り口に魅せられてしまった人に対して、一旦頭の中を整理し冷静にレヴィナスの著作に向き合い直すことを促す内容になっている。訳者も述べているように、「レヴィナス効果」(読者が彼の文章に自分の関心を勝手に読む込んでしまう)についての論述が示唆的で興味深かった。2015/02/18
日々珠
2
内田樹氏はこの本に呼ばれたらしいが、私は残念ながら呼ばれなかったようだ。数年手元に置いて、駅前の文庫に寄付した。誰かにいい刺激になりますように。
歩き
0
訳者内田樹の「他者と死者」は、これをさらに噛み砕いて、ラカンをトッピングした感じ。モチーフの検討は全くできないけど、スタイルや他の哲学者との関連(特にデリダ)がみれる。2012/01/31