感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
20
20世紀初頭に生まれ、ハーレム・ルネサンスの指導者とも呼ばれた詩人・作家であるラングストン・ヒューズが1942年に発表した詩集。「なんだって葬儀が あんなに高くつくのだろう 貧乏人は死ぬわけにも いかないじゃないか」「このメリー・ゴー・ラウンドの黒人用はどこですか」ー詩人が「軽い詩をあつめた詩集。ブルースの気分で扱ったアメリカ黒人風俗詩」であると言う通り、軽妙でユーモラスでありながら黒人の置かれた境遇の悲惨さ、それゆえの「意気消沈」の物憂い気分、そしてその境遇への反抗心が混然として見事に表現されている。2020/09/09
かふ
13
黒人訛のブルース(翻訳なので単に田舎っぺコトバだが)は明るさの中に苦痛が染み込んでいる。しかしその詩は常に前を向く詩であるように思える。寺山修司の『戦後詩』で一番好きになった詩人かも。2024/06/15
どんぐり
1
本人いわく、ブルースとか。軽妙に歌う詩だそうな。でも、おろかな白人を皮肉ったり、残酷な白人におろおろしたり、その時代の黒人たちの思いは伝わってくる。小さいときから、差別され続ける運命に翻弄されまいという意思が伝わる。2012/03/29
葛
0
黒人街のシェイクスピア ラングストン・ヒューズ詩集 斎藤忠利訳 1993年9月30日改訂第1刷発行 国文社 あとがき(1958年8月25日と1968年) 2017/09/09
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