感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかふく
4
「神とは中心が至るところにあるが円周はどこにもない一個の球体である。」…こういった定義の確認からはじまる本書は円環の持つ意味を、例えば人間であり、神であり、世界であり、中心から放射するイメージにおいて認識=触れるということであり、中心に向うことで孤独になっていくことであり、獲得と放棄であり…と様々に捉える。しかしむしろ(はしがきにあるように)「変貌」の方が重要であり、取り上げられる作家の、前後から、あるいはそれ一つの内部において円環のイメージがどのように変貌していったのかを記述する動きを読んだ方が面白い。2013/10/02
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