出版社内容情報
哲学者ベルクソンは相対性理論をめぐって、物理学者アインシュタインに論争を挑んだ。本書はベルクソンの哲学と科学観を詳細に検討し、彼が相対性理論の何を批判したか解明する。現代哲学・物理学の議論も踏まえて、「時間」についてどう考えるべきかを問う研究。
【目次】
序
第Ⅰ部 ベルクソンの実証形而上学
第一章 純粋持続とは何か
一 実証形而上学
二 時間の空間化への問い
三 質的意識と純粋持続
四 過去の保存
五 未完了相の時間
第二章 自由と予見不可能性
一 『試論』の自由論と決定論
二 古典力学モデル――計算可能性
三 哲学と物理学の「接点」
第三章 過去とその痕跡
一 心身問題と二元論の緩和
二 『物質と記憶』の過去保存論
三 疑問点――二元論の問題
四 「世界五分前創造仮説」と過去の痕跡
五 実証形而上学の領域
第四章 潜勢態の思考
一 同一性の観念
二 「力動」図式論
三 ポアンカレの数学的直観
四 一つの現代的問い――人工知能
五 意識的存在の地位
第五章 空間と幾何学
一 「多様体」概念と心理学――リーマンからヴントへ
二 幾何学はアプリオリか――空間論の検討
三 ポアンカレの幾何学論
四 人間精神にとっての幾何学
第六章 認識論と方法論
一 「直観」とその多義性
二 科学と哲学、知性と直観
三 真理と法則――プラトニスム批判
第Ⅱ部 ベルクソン= アインシュタイン論争
第七章 アインシュタインとの対決
一 論争の歴史的経緯
二 相対論的思考実験とベルクソンの応答
三 「実在的時間」とは何か
第八章 科学は何を把握するか―─ベルクソンの記述を超えて
一 ベルクソンの誤解
二 相対運動と絶対運動
三 科学は純粋幾何学的認識か?
四 別の相対性理論解釈に向けて
第九章 宇宙論的時間
一 宇宙全体の時間と普遍的現在
二 『創造的進化』の宇宙論的時間
三 物理学からのある見解とその検討
四 現代宇宙論への接続
第十章 時間の復権に向けて―─現代物理学との対話
一 「ブロック宇宙」モデル
二 パトナムの永遠主義あるいは決定論
三 実在的時間への問いふたたび
四 宇宙の歴史性に基づく自然哲学
五 ベルクソン的問題意識の復権
終 章 時間についてどう考えることができるか?
内容説明
相対論は時間の何を扱っているのか。「時間」を生涯の主題とした哲学者ベルクソンは、アインシュタインに相対論を巡る論争を挑んだ。その哲学的意義とは?
目次
第1部 ベルクソンの実証形而上学(純粋持続とは何か;自由と予見不可能性;過去とその痕跡;潜勢態の思考;空間と幾何学;認識論と方法論)
第2部 ベルクソン=アインシュタイン論争(アインシュタインとの対決;科学は何を把握するか―ベルクソンの記述を超えて;宇宙論的時間;時間の復権に向けて―現代物理学との対話)
終章 時間についてどう考えることができるか?
著者等紹介
吉野斉志[ヨシノタダシ]
1983年 神奈川県生まれ。現在、関西大学非常勤講師ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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