出版社内容情報
黄金時代の遺産を掘り起こす
キルケゴールが登場した背景には19世紀のデンマーク哲学とデンマークヘーゲル主義の対立があった.同時代のシバーン,メラー,ハイベア,マーテンセン,アドラーの思想から影響関係を紐解き、新たなキルケゴール像を彫刻する.
内容説明
キルケゴールが登場した背景には19世紀のデンマーク哲学とデンマークヘーゲル主義の対立があった。同時代のシバーン、メラー、ハイベア、マーテンセン、アドラーの思想から影響関係を紐解き、新たなキルケゴール像を彫刻する。
目次
序論
第1部 初期のキルケゴールにおけるヘーゲル哲学の影響史(デンマークにおけるヘーゲル主義の系譜;デンマークにおけるヘーゲル批判の系譜;初期のキルケゴールの著作におけるヘーゲルの影響;エーレンスレイヤーとの論争におけるハイべアの美学体系構想;処女作におけるヘーゲル主義的文芸批評;『ヨハネス・クリマクス、あるいは全てのものが疑われなくてはならない』におけるマーテンセンの影響;「ハイベア思弁的論理学批評」の影響;『レーナウのファウストについて』の影響)
第2部 『イロニーの概念』におけるヘーゲル哲学の影響史(『イロニーの概念』とヘーゲル問題;解釈を現実にするもの;解釈を必然にするもの;「イロニーの概念について」;A.P.アドラーの影;統制されたイロニーにおけるハイベアの影響)
第3部 『あれかこれか』におけるヘーゲル哲学の影響史(F.C.シバーンのヘーゲル批判;デンマーク媒介論争;『あれかこれか』とデンマーク媒介論争;『直接的エロス的段階』におけるヘーゲル美学の問題;アンティゴネ解釈におけるヘーゲルの問題;『古代悲劇の現代悲劇への反照』;『結婚の美学的妥当性』における弁証法;『美と倫理の均衡』におけるヘーゲルの問題;ハイベアの『あれかこれか』批評)
結論
著者等紹介
大坪哲也[オオツボテツヤ]
文学博士(京都大学)専門は哲学、キリスト教思想。1979年福岡市生まれ。現在、西南学院大学国際文化学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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