出版社内容情報
中国と台湾の工業発展のルーツを冷戦期にたどる
東アジアは、非欧米圏としては数少ない、近代的な工業化を通じて経済発展を実現した地域である。本書は、日本の高度成長とともにその基礎となった冷戦下の中国と台湾の工業化について、経済体制と発展戦略の相違に着目しつつ、その歴史的なプロセスを検証する。
内容説明
中国と台湾の工業発展のルーツを冷戦期にたどる。冷戦体制下の経済構造は、その後の中台の経済発展に、それぞれどうつながったのか?
目次
序章 戦後東アジアの経済発展と中国・台湾
第1部 冷戦下の経済体制と発展戦略(中国の重工業発展と五小工業;台湾経済の構造変化と工業化;1970年代中国における農村経済の変容と食糧統制の弛緩;計画経済期中国の金融制度と地域金融システム―1960‐70年代における銀行管理の分権化を中心に;中国社会主義財政システムの改革と地方財政の機能―県レベルの視点から)
第2部 産業発展の軌跡(1950‐60年代台湾における石油化学工業・鉄鋼業の発展―地域資源の利用による小規模生産;計画経済期中国の技術開発に関する一考察―アンモニア工業を事例に;中国の立窯セメント生産の役割と限界;農業機械工業の中国的展開)
終章 冷戦期中国・台湾の経済発展
著者等紹介
田島俊雄[タジマトシオ]
東京大学大学院農学系研究科博士課程中退、農学博士。東京大学名誉教授、(公財)東洋文庫研究部研究員
加島潤[カジマジュン]
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。慶應義塾大学経済学部教授
湊照宏[ミナトテルヒロ]
東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。立教大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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