出版社内容情報
ソクラテス、デカルト対現代哲学
ヨーロッパの伝統的哲学を代表しうる哲学者の考えを検討した後に、それを批判し、それと対比させる仕方で、20世紀の現代哲学が<事実性>に依拠しようとした次第を見る。
根本から知ることを目指す哲学は、本来は日常の現実から離れようとする営みであった。本書は、20世紀の哲学がそれと違って、知覚、言語等に関する「事実」を受け容れ、それに向き合おうとした<事実性>に着目する。
内容説明
ソクラテス、デカルト対現代哲学。ヨーロッパの伝統的哲学を代表しうる哲学者の考えを検討した後に、それを批判し、それと対比させる仕方で、20世紀の現代哲学が“事実性”に依拠しようとした次第を見る。根本から知ることを目指す哲学は、本来は日常の現実から離れようとする営みであった。本書は、20世紀の哲学がそれと違って、知覚、言語等に関する「事実」を受け容れ、それに向き合おうとした次第に着目する。
目次
序章 哲学とは何か
第1章 ソクラテス
第2章 デカルト
第3章 フッサール
第4章 メルロ=ポンティ
第5章 アーペルとハーバーマス
第6章 ウィトゲンシュタイン
著者等紹介
宮坂和男[ミヤサカカズオ]
1962年長野県生まれ。現在、広島修道大学人間環境学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shin_ash
5
事実とは何か?何を持って事実とするのか?が気になったのでその手の哲学書でやさしそうなのを選んだ様に思う。きっかけは自分はなぜ存在しているか?(何の為に存在しているか?ではない)であった。結論的には事実や事実性に普遍的な何かあると言うよりは全く自明な事象の有り様でむしろ先に世界が存在していることを認めることの様だ。故に事実とは何か?なる問いの方がナンセンスであるとの理解になる様だ。本書の指摘は素直に自明な事象を事実として受け入れようと言う姿勢を述べている。なるほど。それは差し当たり納得できる見解だと感じた。2025/01/07
Hisashi Tokunaga
1
本書は広島修道大学の哲学の教科書なのだが、内容は現象学。現象学はいつもその難易度の高さに困惑する。第一章のソクラテスから第四章のメルロ=ポンティまでを通読。五章六章は後日に残した。2024/03/18