出版社内容情報
何がかれらを芸術の道へと導くのか
日本の美術教育は、芸術家としての生き方・あり方にどのような影響を与えているのか。美大生の子ども時代から大学卒業までの人生を手がかりに、「芸術家になる」過程を社会学的な視点から描き出す。
内容説明
日本の美術教育は、芸術家としての生き方・あり方にどのような影響を与えているのか。美大生の子ども時代から大学卒業までの人生を手がかりに、「芸術家になる」過程を社会学的な視点から描き出す。
目次
序章 美大生の社会学に向けて
第1章 美術系大学の学生の子ども時代
第2章 美術系高校・大学への進路選択
第3章 美術系予備校・画塾を通じた文化獲得
第4章 美術系予備校・画塾が学生の大学生活に与える影響
第5章 大学生活を通じた表現行為の追求と「大学」の意味
第6章 美術系大学の学生の大学生活満足度
第7章 美術系大学からの卒業後進路選択
終章 美大生の社会学から日本の芸術家養成を考える
著者等紹介
喜始照宣[キシアキノリ]
1987年兵庫県生まれ。2020年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。現在、園田学園女子大学人間健康学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たろーたん
2
知見のメモ。「美大生になるのはどんな家庭出身か」経済収入はまちまちだが高学歴が多い、家族に芸術系学歴・職業従事者率はどちらも15%程でそこまで多くない。子供時代は、「小・中学時の美術にかかわる褒章の蓄積」「一人での日常活動」「中3時の美術成績が高い」の3つが共通している。大学の橋渡しとなる予備校・画塾経験者は7割以上。しかし、予備校率が9割の大学もいれば通ってないが7割弱のところもあった。予備校・画塾は大学での制作活動での基盤になり、大学の異質さの先取りになり、多くの学生が肯定的な評価をしていた。(続)2022/10/27
Go Extreme
1
美大生の社会学に向けて: 芸術家養成と専門教育 高等教育と芸術・文化生産の研究 ディスポジション/ハビトゥス 美術系大学の学生の子ども時代: 出身家庭の文化的・経済的状況 美術に親和的なディスポジションの形成背景 美術系高校・大学への進路選択 美術系予備校・画塾を通じた文化獲得: 有用性と機能 美術系予備校・画塾が学生の大学生活に与える影響: 経験度合いによる大学生活の違い 美術系大学の学生の大学生活満足度 美術系大学からの卒業後進路選択 美大生の社会学から日本の芸術家養成を考える2022/05/11