出版社内容情報
良妻賢母イメージへの包摂と抵抗、その利用
戦前期に、企業・公官庁・学校・病院・百貨店などで働く女性――当時彼女らは「職業婦人」と呼ばれた――を対象に、その実態に関する計量分析を通じた実証的アプローチと、婦人雑誌(『婦人公論』『主婦之友』『婦人倶楽部』)等をもとにした職業婦人イメージに関する言説分析を通じた社会構築主義的アプローチにより、中流女性と職業をめぐるジェンダー秩序の形成と変容のプロセスを、歴史社会学的な視座から明らかにする。
内容説明
戦前期に、企業・公官庁・学校・病院・百貨店などで働く女性―当時彼女らは「職業婦人」と呼ばれた―を対象に、その実態に関する計量分析を通じた実証的アプローチと、婦人雑誌(『婦人公論』『主婦之友』『婦人倶楽部』)等をもとにした職業婦人イメージに関する言説分析を通じた社会構築主義的アプローチにより、中流女性と職業をめぐるジェンダー秩序の形成と変容のプロセスを、歴史社会学的な視座から明らかにする。
目次
職業婦人研究の課題と方法
第1部 戦前期社会統計調査における職業婦人の状況(国勢調査からみる「職業婦人」;東京の職業婦人調査における「職業婦人」;学歴と「職業婦人」)
第2部 職業婦人イメージの形成と変容(婦人雑誌のなかの「職業婦人」;『婦人公論』における職業婦人イメージの形成と変容―「教養女性」と「職業婦人」の出会い;『主婦之友』における職業婦人イメージの形成と変容―「職業婦人」と「主婦」の接続;『婦人倶楽部』における職業婦人イメージの形成と変容―「名流婦人」と「職業婦人」の分離;『読売新聞』「悩める女性へ」における「職業婦人」の悩み)
「職業婦人」と「良妻賢母」
著者等紹介
濱貴子[ハマタカコ]
1983年新潟県生まれ。2006年京都大学教育学部卒業。2011年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定。2013年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程退学。京都大学大学院教育学研究科助教を経て、富山県立大学工学部教養教育センター講師・京都大学博士(教育学)。専攻は教育社会学・歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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