内容説明
家族に犯罪者をもつ者は、いかにして「犯罪者の家族」になり、その「犯罪者の家族」としての自己を、どのように生きているのか。2つの自己を生きていることを説明する“ダブル・ライフ”の観点から、インタビュー調査で得た語りをもとに、家族に犯罪者をもつ者のアイデンティフィケーションと脱家族化の様相を明らかにする。
目次
序章 ダブル・ライフを生きる“私”―脱家族化の臨床社会学
第1章 犯罪・非行と家族に関する先行研究の検討
第2章 “ダブル・ライフ”とアイデンティティ
第3章 インタビュー調査の全体像
第4章 「犯罪者の家族」という自己の出現
第5章 常人としての自己の出現とスティグマの引き受け
第6章 スティグマがもたらすダブル・バインド
第7章 “ダブル・ライフ”の新たな位相
第8章 家族の再生をめぐるパラドクス
第9章 スティグマへの相克としての脱家族的指向
終章 ダブル・ライフを生き抜く“私”
著者等紹介
〓橋康史[タカハシコウシ]
1989年愛媛県生まれ。2013年桃山学院大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。2018年より名古屋市立大学大学院人間文化研究科講師。2021年立命館大学大学院人間科学研究科博士課程後期課程修了、博士(人間科学)。専門は社会学・社会福祉学・社会病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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