内容説明
「改革・開放」から40年。中国は驚異的な経済成長を続ける一方で、巨額の債務を抱え「社会主義的市場経済」の下危うい政策の舵取りを続けている。本書では、金融論・国際金融論の観点から中国が直面する経済諸問題について分析し、併せて香港・シンガポールの通貨制度・為替制度について解説する。また中国とASEANとの経済関係を分析し、「一帯一路」戦略をとる中国経済の行く末について考察する。
目次
第1部 本書の視角―歴史的理論的諸問題について(近代化・工業化と「社会主義」の理念と現実;国際通貨の理論と人民元「国際化」)
第2部 中国経済の歴史的経過(現代中国建国から2001年WTO加盟まで―激変する政治経済体制;2001年WTO加盟と2005年為替相場制度改革;「世界の工場」を支えた人口移動と不動産バブルの断面)
第3部 中国・金融の「自由化」と人民元「国際化」の政治経済学(四兆元公共事業と国家資本主義の金融経済構造;人民元「国際化」と資本取引「自由化」;2015年夏株価崩落・人民元為替相場下落と上海・香港金融市場の新展開 ほか)
著者等紹介
鳥谷一生[トリタニカズオ]
1959年生まれ。同志社大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。現在:京都女子大学現代社会学部教授。博士(商学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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