内容説明
台湾総統選挙は、台湾の方向性を決め、さらには中国・アメリカにも影響を及ぼす。本書は、過去6回の総統選挙のプロセスと結果を分析し、それが映し出す台湾政治の変動を整理し、台湾の民主主義がたどってきた路を明らかにする。
目次
序章 台湾政治概説―民主化・台湾化の政治変動
第1章 総統選挙の争点
第2章 1996年選挙―民主化後の起点
第3章 2000年選挙―政権交代・改革の模索
第4章 2004年選挙―藍緑二大陣営の対決
第5章 2008年選挙―馬英九の台湾化路線
第6章 2012年選挙―92年コンセンサス
第7章 2016年選挙―民進党完全執政
終章 総統選挙の四半世紀
著者等紹介
小笠原欣幸[オガサワラヨシユキ]
東京外語大学大学院総合国際学研究院准教授。1958年生まれ。1981年一橋大学社会学部卒業。86年同大学大学院社会学研究科博士課程修了(社会学博士)。1991年東京外国語大学外国語学部専任講師。94年同大学同学部助教授。2013年同大学大学院総合国際学研究院准教授。英国シェフィールド大学、台湾国立政治大学で客員研究員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wasserbaron
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総統民選の始まった1996年から2016年までの6回の台湾総統選挙を分析した専門書。それぞれの時期の政治、社会情勢を追体験できるとともに、本書のキーワードとなる「台湾アイデンティティ」が選挙結果に大きな影響を与えていることがはっきりと理解できる。また、筆者の雲林県のフィールドワークのエピソードから、台湾の地方社会の選挙の実態も垣間見ることができよう。出版時期の関係で2020年の総統選挙の結果分析は書かれていないが、その結果についてはほぼ類推できる内容である。2020/05/15