内容説明
自然状態の生成から市民社会の形成に至るカントの論理を政治と倫理の観点から読み解き、市民の思考様式を解明する。
目次
序論
第1部 自然状態の原因(徳と幸福;自由な意志規定にみられる悪の問題;自然状態の二重性―「法律的自然状態」と「倫理的自然状態」)
第2部 市民社会と啓蒙(悪の問題の解決策としての二つの「市民社会」;啓蒙―思考様式の真の改革;理性の公共的使用と統治)
第3部 共和制への漸進的改革の諸相(民主政のパラドクスとカントの共和制概念;政治における「知恵」の概念―公的意志の形成をめぐって;統治の改革と祖国的な「思考様式」)
結論「市民社会」が自らを変容させうる諸条件について
著者等紹介
斎藤拓也[サイトウタクヤ]
1980年生まれ。2014年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。博士(学術)。同研究科博士課程リーディングプログラム「多文化共生・統合人間学プログラム」特任助教を経て、2015年より北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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