内容説明
マッカーサーの「非武装」の夢、西晋一郎の「理想国家」の夢、森瀧市郎の「核絶対否定」の夢―日本思想史に「過剰な理想」という新視点を提起。原水禁運動の指導者、森瀧市郎の戦前の思想を読み解き、過剰な理想ではなく、理想を掲げながらも実現可能な核廃絶の道をゆくことを提唱する。
目次
第1部 「非武装」の夢―ダグラス・マッカーサー(マッカーサーの夢;マッカーサーの夢のしずく、非武装中立論を考える;私たちが平和を考える時の源―家族の戦争の記憶;平和教育と「国を守る」ということ;日本はこれまで何を守ってきたのか)
第2部 「理想国家」の夢―西晋一郎(西晋一郎の夢、理想国家はどうあるべきか;西は君主はどうあるべきと考えたか;西とヘーゲルの恩赦論)
第3部 「核絶対否定」の夢―森瀧市郎(「マッカーサーの夢」の系譜としての森瀧市郎の夢;ドイツの原発政策;森瀧市郎の戦前哲学)
「過剰な理想」を超えて
著者等紹介
山内廣隆[ヤマウチヒロタカ]
1949年鹿児島市生まれ。1982年広島大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士課程後期単位修得退学、博士(文学)。広島大学文学部助教授、ミュンスター大学(ドイツ)客員研究員を経て、広島大学大学院文学研究科教授。現在、安田女子大学教授・広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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