内容説明
「リベラリズム」、「法」、「正戦」、をめぐる思想の冒険―その体系性が揺らぎだす「臨界点」に立つ。リベラル・デモクラシーは本当に勝利したと言えるのか、法の中立性は政治的汚染を免れることができるのか、正しい戦争は存在しうるのか―政治学の重要概念が揺らぐとき、その本質が露呈する。
目次
第1部 アフター・リベラリズムの問題圏(問い直されるリベラリズム―終焉の終焉に向かって;リベラル・デモクラシーの臨界―中立性の神話を超えて;ラディカルな政治のスタイル―ローティ、ライシュ、アンガー;「アーキテクチャ」の問い直しと民主主義―レッシグとアンガー)
第2部 法と政治の境域(批判的法学研究とは何か?;「法の支配」は可能か?―リベラリズムと批判的法学研究の係争の行方;ロベルト・アンガーの法=政治学―スーパーリベラリズムの可能性と限界)
第3部 正義の戦争と不正義の戦争の狭間(マイケル・ウォルツァーと正戦論という問題;コミュニタリアンの正戦論?―ウォルツァー再考;マイケル・イグナティエフと「より小さな悪」という倫理)
補論 精神分析と政治学―フロイト、ラカン、ジジェク
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