フッサールの現象学 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784771028920
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C3010

内容説明

フッサール現象学を数々の誤解から救い出し、志向性、直観、構成、時間、身体、主観性、相互主観性、生世界などの現象学の根本概念を明解に読み解く。

目次

第1章 初期フッサール―論理学・認識論・志向性(フッサールの心理主義批判;志向性という概念;作用、意味、対象;表意的所与と直観的所与;明証;カテゴリー的対象と本質直観;現象学と形而上学)
第2章 フッサールの超越論哲学への転回―エポケー・還元・超越論的観念論(無前提性;デカルト的道と存在論的道;いくつかの誤解;フッサールの超越論的観念論;構成という概念)
第3章 後期フッサール―時間・身体・相互主観性・生世界(時間;身体;相互主観性;生世界)
結論

著者等紹介

ザハヴィ,ダン[ザハヴィ,ダン] [Zahavi,Dan]
1967年デンマーク、コペンハーゲン生まれ。1994年ルーヴァン大学で博士号を取得後、1999年コペンハーゲン大学で教授資格を取得。現在、コペンハーゲン大学教授、主観性研究センター所長

工藤和男[クドウカズオ]
1950年生まれ。現在、同志社大学名誉教授。専攻、哲学、倫理学

中村拓也[ナカムラタクヤ]
1976年生まれ。現在、同志社大学文学部准教授。専攻、哲学(現象学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まあい

1
フッサールに関する優れた概説書(入門書よりは専門的)。しばしば「フッサールを批判的に乗り越えた」とされる哲学者(メルロ=ポンティ、ハイデガーなど)の主張が、すでにフッサールの著作から読み取れる、ということが指摘される。とりわけ後期フッサールに紙幅を割いてあり、相互主観性や身体性、規範などについての議論が非常に参考になった。2020/04/27

小雪

1
フッサールの研究者であり、自身も現象学者であるダン・ザハヴィのフッサール入門書。といっても内容は非常に濃く、哲学書に慣れていなければなかなか読むのが難しい。僕は半分くらいしか理解できませんでした。フッサールは長らく独我論的、観念論的と批判を受けていましたが、時代を経て書簡やメモが見つかるに連れて「間主観性」の概念が見直され、今ルネサンスが起こりホットになってきています。これを機会にぜひ。2017/09/16

しお

0
いわゆる「現象学」一般ではなく、フッサールの哲学説固有の特質をフッサーリアーナ全巻をめぐる資料調査に基づいて精緻に読み解いてゆき、論理学研究とイデーンで形成された超越論的哲学から危機論文における生世界への還元というある種の「断絶」によって受容されてきたフッサール像を一定の一貫性のもとで読み直すことを本文全体を通して行なっているのが本書である。ハイデガーレヴィナスデリダなどの解釈学や実存主義や脱構築主義によって「乗り越えられた」と切り捨てることのできないフッサール特有の事情をつぶさに追うことができてよかった2020/06/18

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