内容説明
六甲山系の現場に即して森林生態とそれが生み出す価値や文化、都市住民による利用、管理・保全の実態を浮きぼりに、未来に向けた都市近郊林を活かし守るための財政・法制、政策について試論する。
目次
環境経済研究センターと地域研究
第1部 都市の森をどのように捉えるか―森林の多様な価値を求めて(森林の生態系サービスと価値評価;森が秘める「癒し」のはたらき)
第2部 六甲山を巡る利用と政策の変遷(都市山六甲の植生の成り立ちと今後の課題;六甲山系の災害と防災;六甲山を巡る行政の施策の変遷史)
第3部 六甲の森を活かすまちづくり―その現状と課題(マーケティング視点で考える神戸六甲ブランド林業の可能性;市民協働によるつながりの場―六甲山大学での試みを通じて;都市における学校林利用の実態と課題―神戸市5校の事例から)
第4部 都市近郊林を活かす経済・法制度および政策的課題(森林環境保全のための多様な資金調達手段;入会起源の都市近郊林の自治を促す制度の検討―神戸市下唐櫃林産農業協同組合を事例として;森林法制の「環境法化」に関する一考察―多面的利用から地域の環境公益確立へ;「都市」自治体における森林政策と市民)
都市近郊林を活かす三つのチャンネル
著者等紹介
三俣学[ミツマタガク]
1971年愛知県生まれ。同志社大学大学院経済学研究科修了(経済学修士)。京都大学大学院農学研究科博士課程単位取得退学。リヴァプール大学研究所客員研究員(英国)、エヴァーグリーン州立大学(米国)交換教員派遣(2011年度)を経て、兵庫県立大学経済学部教授
新澤秀則[ニイザワヒデノリ]
1958年生まれ。大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻博士後期課程中退。大阪大学工学博士。現在、兵庫県立大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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