内容説明
日本文化に影響をあたえた仏教的世界感覚とはどのようなものであったか。あの世とこの世の世界感覚をあらわす冥顕論を基底に、多様なテーマから各時代の心性を探る。
目次
中世の死生観の変容―『陸奥話記』から『十訓抄』を中心に
『十訓抄』における「見る」ということ―「冥/顕」像との関連から
『十訓抄』における自国と他国―我朝・天竺・唐・新羅
「鑑賞」と「礼仏」―博物館における仏像の展示
鈴木大拙の禅思想から見た民族主義
高麗初雕大蔵経と蔵経道場の関連性
陰陽道の成立における「宗教性」―「追儺」と「泰山府君祭」を中心に
“音”の世界―中古・中世
平安往生伝から近世往生伝へ―来迎と正念
東大寺戒壇院四天王像―冥顕論の視点から
法然の「かなし」と宗教的展開
千人針をめぐる評論―戦前・戦中を中心に
著者等紹介
池見澄隆[イケミチョウリュウ]
1941年生。佛教大学名誉教授。博士(文学、東北大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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