内容説明
魯迅の晩年、彼はなぜ中国共産党員作家と対立したのか。生前魯迅が高い評価を与えていた左翼作家がなぜ「批判と粛清」の渦に巻き込まれたのか。この二つの現象は、無関係ではない。現代に魯迅像を問う。
目次
第1章 序論―現代中国の政治と文学
第2章 中国共産党の文芸政策と左翼作家―一九三〇年代の上海の左翼文壇
第3章 毛沢東の「文芸講話」と左翼作家に関する考察
第4章 中国共産党の文芸政策と一九五五年の胡風事件
第5章 一九五七年の反右派闘争で批判された作家に関する考察
第6章 大躍進政策期の文芸理論と文芸政策
第7章 呉〓(かん)と「海瑞の免官」に関する考察
第8章 結論―作家の名誉回復から見た政治と文学
附録 書簡のなかの魯迅
著者等紹介
小山三郎[コヤマサブロウ]
1982年、慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。法学博士。現在、杏林大学外国語学部・国際協力研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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