長崎―記憶の風景とその表象

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  • サイズ A5判/ページ数 325p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784771027329
  • NDC分類 219.3
  • Cコード C3036

内容説明

長崎に生きるとは、重層する記憶の風景の中に在ることである。近世以降の出来事の重層性と海域における交流の越境性の交叉する時空間の中で、「長崎」の類例のない歴史経験を明らかにする。従来の長崎研究の空所に光を当てる学際的探求の試み。

目次

序章―青来有一の問いを補助線として
第1部 都市の記憶を表象する(出来事と語り、そして他者へ語り継ぐ;「長崎」の記憶として軍艦島を語ることは可能か―世界遺産登録をめぐって;神ノ島の風景を読み解く―砲台跡・聖母像・カトリック住民の語り)
第2部 原爆被災を表象する(長崎のカトリック教界におけるローマ教皇来訪の波紋;観光都市における被爆の表象―地図に描かれる長崎を例として;なぜ平和を訴えるのか―戦災復興事業をめぐる長崎政財界の動向と原爆被災者)
第3部 東アジア史・世界史の中に長崎を置く(平戸におけるジョン・セーリス―一七世紀の国際移動と国際交流;近世日朝交流の記憶と景観;海港都市長崎と表象の政治―鉄道院編の旅行ガイドブックをてがかりに;「長崎の教会群」世界遺産推薦取り下げから見えてくるもの)

著者等紹介

葉柳和則[ハヤナギカズノリ]
1963年徳島県生まれ。長崎大学多文化社会学部教授。主要業績:『経験はいかにして表現へともとらされるのか―M・フリッシュの順列の美学』(鳥影社、2008年)、ジークフリット・ルヒテンベルク(編著)。『移民・教育・社会変動』(共訳、明石書店、2010年)、「ヘテロトピアとしての端島/軍艦島―「負の記憶」をめぐる言説の配置をてがかりに」(『21世紀東アジア社会学』第5号、2013年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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