内容説明
グローバル化の下で、内戦、テロリズム、越境組織犯罪、国家による弾圧などの暴力に揺れる現代世界。中東、アフリカ、アジア、ラテンアメリカなど、世界各地におけるアイデンティティと暴力の絡み合い、犯罪と市民社会、紛争後の課題を、日本を代表する第一線の研究者が分析。
目次
冷戦後世界の政治的暴力
第1部 アイデンティティと紛争(イラクの「宗派問題」―その国内要因と国外要因;分割の亡霊―植民地独立後の南アジアにおける共同体間暴力;アフリカの紛争に見る変化と継続―マリ、中央アフリカの事例から考える)
第2部 犯罪と市民社会(越境組織犯罪の脱安全保障化に向けて―東南アジアの人身取引対策にみる国家と市民社会のせめぎあい;市民の安全保障のジレンマ―中米における安全保障の多様な罠)
第3部 紛争後の課題(平和構築論の現在;多極共存型パワー・シェアリングの再考―紛争後国家建設の事例から;移行期正義の相克―「左翼的批判」に対する批判的考察)
著者等紹介
大串和雄[オオグシカズオ]
1957年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、法学博士。現在、東京大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。