内容説明
プラトンからアドルノまでの“美”論を批判的に精査したうえで、“美しい”とはどういうことか、をハイデガーの存在論の見地からここに解明する。ウィーン大学を代表する哲学研究者、G.ペルトナー教授の待望の翻訳。
目次
“哲学としての美学”の対象の定義をめぐる問題
古代形而上学における“美しさ”への問い
存在の開示性としての“美”
“美”の真正な場所としての芸術
“美しさ”の主観化と美学的解釈
シェリング 無限なものの有限な表現としての“美”
ヘーゲル “美しい技芸”(芸術)についての哲学としての美学
ローゼンクランツ 醜さの美学
ショーペンハウアー 現存在における苦悩からの一時的救済としての、美感的静観
ニーチェ 生の刺激剤としての美しい仮象
“美”と存在の分裂 “純粋に美感的なもの”としての“美しさ”
アドルノ 未来への追憶としての“美”
“哲学としての美学”の新たな出発にあたっての問題状況をめぐって
“美しいものとの根源的な出会いの経験”の諸構成契機
著者等紹介
ペルトナー,ギュンター[ペルトナー,ギュンター] [P¨oltner,G¨unther]
1942年ウィーンに生まれる。1967年ウィーン大学博士号取得。1976年ウィーン大学教授資格論文提出。1981年ウィーン大学教授。現在、ウィーン大学名誉教授
渋谷治美[シブヤハルヨシ]
1948年生まれ。埼玉大学名誉教授、放送大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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