遍歴―実験物理研究者の辿った道と夢

福田 國彌【著】

晃洋書房（2012/11発売）

• サイズ B6判／ページ数 164p／高さ 19cm
• 商品コード 9784771023994
• NDC分類 289.1
• Cコード C0095

内容説明

焼夷弾で焼け焦げた神戸の町を彷徨し、運命に翻弄されながらも生き抜く篤学者が、ゴマ化しだらけの日本の社会・組織を看破し変革していく波乱万丈の人生。研究生活から大学経営へと活躍の場を移し、危機に瀕した大学を再生し改革を推し進める。その不断の努力と温かい人柄の魅力を生き様に見る。

目次

１　京都大学理学部物理学科卒業から物理教室を離れるまで（昭和一八（一九四三）年～昭和四〇（一九六五）年）
２　工学部にて（昭和四〇（一九六五）年～昭和五八（一九八三）年）
３　大阪電気通信大学時代１（昭和五八（一九八三）年～昭和六三（一九八八）年）
４　千里国際学園時代（昭和六三（一九八八）年～平成三（一九九一）年）
５　大阪電気通信大学時代２（平成三（一九九一）年～平成二四（二〇一二）年）
６　最後に

著者等紹介

福田國彌［フクダクニヤ］
１９２０年京都市生まれ。１９４３年京都帝国大学理学部物理学科卒業。元大阪電気通信大学学長。元学校法人千里国際学園副理事長・学園長。現在、大阪電気通信大学理事長、京都大学名誉教授、大阪電気通信大学名誉教授、理学博士（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[しろくまZ]

日本における分光学の泰斗、福田國彌先生の自伝。京大理学部時代、世界初の真空紫外部（ＶＵＶ）の分光研究を目指して実験装置を作製、完成させながら、米国の研究者に一歩先を越されただけではなく、病に倒れ、回復した後も研究室の教授から「今後一切ＶＵＶの研究から手を引くように」と宣告されたとのこと。その後、先生は海外留学・研究の経験を経て京大工学部に移られる。先生は工学部において物理工学科の設置に尽力され、1975年に機械系3学科の一つとして物理工学科が生まれた。多くの物理工学科卒業生は福田先生に感謝すべきであろう。

2016/01/30