内容説明
カントの自由論、西洋的自我主義を越える真の自由を、日本の仏教文化の核心をなす「自在思想」に探り、その本質を波多野哲学の愛の人格主義と自覚し継承する試み。
目次
第1章 自由の十字架―カントとともに(手がかりとしてのカントの自由の十字架の概念;自由の十字架の存在論的構造;現実的道徳的世界の表出としての善悪、および、その世界の普遍的承認を求める争いとしての善と善の争い;現実的理想の道徳的世界の認識方法としての対話とその原理;永遠の理想界への現実的理想界の合目的調和の問題)
第2章 根源的自由―自由から自在へ(考察のための予備的理解;根源的自由としての自在への道)
第3章 波多野哲学と自在思想の継承(探求の方法、生の構造と本質特徴;生の時間性;永遠性と愛の人格の自由;愛の人格主義による自在思想の継承)
著者等紹介
川島秀一[カワシマヒデカズ]
1929年北九州市生まれ。1953年同志社大学文学部卒業。同大学院文学研究科修士課程修了、博士課程退学。ドイツ・マインツ大学客員教授、同志社大学文学部助教授をへて、1969年同志社大学文学部教授。同大学院文学研究科修士および博士課程教授をへて、2000年同志社大学退職。現在、同志社大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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