内容説明
「現在」と常に正面から取り組み、人間と社会についての洞察を深めてきた戦後最大の思想家吉本隆明。社会学者である著者が膨大な吉本の著作群を精緻に読み解き再構成することで、吉本の達成点を明らかにし、社会理論に有用な視点を提示する意欲作。
目次
序章 吉本隆明と社会理論
第1章 基礎理論としての心的現象論
第2章 対幻想とは何か
第3章 『言語にとって美とはなにか』
第4章 『マス・イメージ論』と『ハイ・イメージ論』
第5章 90年代の著作と対象化の社会理論
第6章 資本主義、国家、運動
第7章 知識人論
第8章 差別問題をめぐって
第9章 アジア的とは何か
第10章 宗教をめぐって