内容説明
回想、思索、レトリック―ユダヤ系アメリカ作家ソール・ベローの小説作品の全貌をその物語意識を手がかりとして解き明かす。
目次
序 ユダヤ系アメリカ文学とソール・ベロー
第1部 回想と瞑想(仮想された自己対話―『宙ぶらりんの男』;「あること」と「なること」―『雨の王ヘンダソン』;瞑想の物語学―『フンボルトの贈り物』)
第2部 思索する自己探求者(逸脱する思索―『オーギー・マーチの冒険』;饒舌と沈黙―『ハーツォグ』;「内なき外」の迷宮―『学生部長の十二月』;脱線への強迫観念―『心の痛みで死ぬ人たち』)
第3部 ユダヤ系小説としての修辞法(ユダヤ人同胞を待ちながら―『犠牲者』;さまよえるダヴィデの星―『この日をつかめ』;脱ホロコースト文学の地平―『サムラー氏の惑星』;帰るべき場所―『ベラローザ・コネクション』;アメリカのユダヤ人、その生と死―『ラヴェルスタイン』)
結び ソール・ベローの物語意識
著者等紹介
片渕悦久[カタフチノブヒサ]
1965年、佐賀県唐津市生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)(大阪大学、2007年)。大阪大学大学院文学研究科准教授。専門はアメリカ文学(ユダヤ系小説)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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