内容説明
本書は、『純粋現象学と現象学的哲学のための諸構想』(以下、『イデーン1』と略)(一九一三年)において一応体系化された形をとるエドムント・フッサールの現象学的還元の形成過程と具体的内実に関して徹底的に究明するとともに、『イデーン1』における現象学的還元がどのような哲学的目的の下で生み出された哲学的方法であり、また、『イデーン1』における現象学的還元が哲学史上どのような哲学的成果をもたらしどのような哲学史的意義を担うことになるのかを明確にしようとするものである。それゆえ、本書は、フッサールの還元思想の前段階と言える一八九〇年代のフッサールの諸研究から『イデーン1』までのフッサールの還元思想の展開を追究することを基軸とする。
目次
第1章 還元思想の前段階
第2章 『論理学研究』における還元思想
第3章 現象学的還元の着想
第4章 現象学的反省の確立
第5章 現象学的反省の深化と超越論的還元
第6章 現象学的還元の核心
著者等紹介
堀栄造[ホリエイゾウ]
1956年生。筑波大学大学院博士課程哲学思想研究科満了。現在、大分工業高等専門学校助教授
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