ヴィジュアル・カルチャー入門―美術史を超えるための方法論

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  • サイズ A5判/ページ数 240,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784771012547
  • NDC分類 701
  • Cコード C3070

内容説明

本書は、イギリスやアメリカにおいて近年盛んに議論されるようになってきた「ヴィジュアル・カルチャー・スタディーズ」という新しい研究方向を概説的に紹介した入門書である。

目次

「カルチャー」とは何か?
「ヴィジュアル」とはどういうことか?
「ヴィジュアル・カルチャー・スタディーズ」とは何か?
理論とどのようにつきあうか?
生産・流通・消費のモデル
さまざまな制度
視線、眼差し、監視
ヴィジュアル・リテラシーと視覚の詩学
さまざまな分析方法
ヴィジュアル・カルチャーの快楽
規範―価値とは何か
ヴィジュアル・カルチャーと商業
ニュー・テクノロジー

著者等紹介

ウォーカー,ジョン・A.[ウォーカー,ジョンA.][Walker,John A.]
ミドルセックス大学に勤務する美術デザイン史の助教授。専門領域は現代美術とマス・メディアとの関係、美術と社会との軋轢、イギリス美術のアメリカ化などである

チャップリン,サラ[チャップリン,サラ][Chaplin,Sarah]
ミドルセックス大学建築史の講師。大学院デジタル建築専攻の主任。専門領域は、二〇世紀末の建築/都市論、情報/ヴァーチャル・テクノロジー、日本の建築と文化、批判理論となっている

岸文和[キシフミカズ]
1950年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(美学美術史学専攻)単位取得退学。現在、同志社大学文学部教授。芸術学、日本美術史。江戸の庶民にとって最も身近なメディアであった浮世絵を手がかりにして、「美術」のコミュニケーション機能について考える

井面信行[イノモノブユキ]
1950年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(美学美術史専攻)単位取得退学。現在、近畿大学文芸学部教授。ドイツ語圏の芸術学。像・言語・現実を巡る研究

前川修[マエカワオサム]
1966年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(美学美術史学専攻)単位取得退学。博士(文学)。現在、大阪学院短期大学助教授。美学、芸術学、写真論。現在の関心は、写真メディアのコンテクスト研究

青山勝[アオヤママサル]
1967年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(美学美術史学専攻)単位取得退学。現在、甲南大学大学院学術フロンティア推進事業博士研究員。映像学、フランス映画史。映画、写真、現代美術を横断しつつ、「映像の精神分析」とジェンダー批評との接点を探る

佐藤守弘[サトウモリヒロ]
1966年生まれ。コロンビア大学大学院修士課程(東アジア研究)修了。現在。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程(美学及び芸術学)在籍、視覚文化。江戸泥絵、浮世絵、初期写真など19世紀日本における景観表象を「旅をキーワード」にして読み解く。
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

OKKO (o▽n)v  終活中

5
ホンネでは「どうでもいいや」と思っていることを真剣に考えなければならない苦痛。自分の「体験」と合わない感覚。課題の参考図書でなければ読み通すどころか手に取ることもなかったであろう本書。「現代」を論じることはほぼ「アンチ」アカデミズムとの戦いを意味し、アカデミズムの力強さを知るとともにその独善と無力さを露呈してしまうものでもある。そういう方向に関心すら持ちたくないが、知っておかねばならないことではある ◆つまり「書いてあることはなんかズレてるし、もともと興味ないし、読み通すのにエラく苦労しましたわホンマ」2015/07/20

moi

1
いい教科書。 ・「最も人を惹きつけ、最も価値のある文化の形態とは、しばしば社会的、倫理的、道徳的な問題や矛盾に注意を傾け、それらを顕在化させ、徹底化するものである。」 ・「何が禁止されるべきで、何が禁止されるべきではないか、ということについて、つねに論争が行われているということは、社会が分断され、異なった価値観や道徳観が容易には共存し得ないことのしるしである。このような論争はまた、文化的な所産には、受容者を挑発し、その心を掻きみだす力があるということを証明する有力な証拠と見なしてよい。」2020/03/27

さとう

0
美術史を超えるための方法論、のサブタイトルの通り、従来の美術史の領域外からのアプローチ。概説なので、学部1、2年生や初心者にもいいかも。2010/12/30

遅読星人

0
7章と9章が役立つ、史的背景と理論がわかりやすく整理された。2020/04/03

みつき

0
ミドルセックス大学に勤務する美術デザイン史の助教授と、建築史の講師による、ヴィジュアルカルチャースタディーズについての入門書。伝統的な美術史の方法論に批判的にみて、芸術の社会史、記号論、精神分析、ジェンダー研究などの方法論を用いて、作品にアプローチしていく1970年代のイギリスで興隆したニュー・アート・ヒストリーの流れから生まれてきた。絵画や彫刻といった狭義の美術ではなく、ビジュアルな文化全般を射程にいれている点や、歴史ではなくスタディーズとしているところが立ち位置が異なる。参考文献が豊富で、参考になる。2018/08/12

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