内容説明
本書は主にJ.M.ケインズの短期理論に関する有効需要の理論、非自発的失業、所得配分や新古典派理論批判などに関連する5編の論文を取り挙げた。
目次
第1章 ケインズの総供給関数のミクロ的基礎づけ―D.ヨンクの所説の検討(簡単なケインズ派モデル;パティンキンの供給関数 ほか)
第2章 オイラーの定理と利潤―ミクロ需給関数のマクロ的基礎づけ(オイラーの定理妥当の条件;利潤の分類 ほか)
第3章 ケインズ派マクロ分配論―特にカレツキ、カルドアとシュナイダーについて(カレツキの分配論;カルドアの分配論 ほか)
第4章 有効需要の原理と所得分配―ミクロ・マクロ両分配論の総合の一試論(ミクロ需給関数とマクロ需給関数との関係の定式化;ミクロ分配論に基礎づけられたマクロ分配論 ほか)
第5章 労働の需要曲線と非自発的失業と効率賃金仮説―ミクロ経済理論のマクロ的基礎づけ(労働の限界生産物曲線と労働の需要曲線;仮定とモデル ほか)
著者等紹介
渡辺弘[ワタナベヒロム]
1931年京都府に生まれる。1955年同志社大学大学院経済学研究科修士課程修了。1955年同志社大学経済学部助手。1967年同教授、現在に至る。1978年経済学博士(同志社大学)を受ける。主要著書に『価格理論入門』有斐閣1969年。『資本蓄積と所得分配』有斐閣1979年。『改訂増補 マクロ・エコノミックス入門』(編著)晃洋書房1991年
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