内容説明
編著者たちの研究グループが、『証券論25講』というタイトルで証券や証券市場に関する大学学部学生を主な対象としたテキストを世に問うたのは、1989年であった。9年経った98年に、『新・証券論25講―規制緩和と国際化―』を公刊することができた。しかし、今世紀末の数年間は、証券市場の大改革が進行中であり(いわゆる日本版ビックバン)、事態は毎日のように目まぐるしく変化している。いまもって、ビックバンは完成していない。できるかぎり正確を期したつもりでも、現実の事態の方が予期しない方向に動いたりして、はやくも改訂版を出さなければならなくなってしまった。本来なら、思い切って全面的に書き直さなければならない個所もすくなくはないが、事態はなお流動的であり、折角書き改めても、またすぐに訂正すべき部分が出てくることは間違いない。そこで今回は、いくつかの講は全面改訂し、そうでない講もできるかぎり部分改訂を行って、現実の動きに対応している。
目次
「日本版ビックバン」と証券市場の改革
証券市場の歴史と現実
マクロ経済と証券市場
有価証券―拡張される概念
企業の資金調達
株式の流通市場
上場株式の流通市場
市場間競争の促進―取引所集中原則の見直し等
公共機関の資金調達
公債の流通取引〔ほか〕