内容説明
本書では、「総合研究」として「人身の自由」をとりあげた。「人身の自由」を経時的かつ共時的に、広い視野から多面的に解明することを通して、その基本的原理ないし精神的原型は何かを追求。「人身の自由」の現実に注目し、とくに現代日本で最もつよく問題性を露呈しつつある特定分野(医療)にメスを入れることにより、「生ける法」を捉えている。
目次
第1部 保護令状による司法的保障制の諸相(5人の騎士事件とマグナ・カルタ29条;アメリカ人身保護法史要―ジョージア州を中心に;アフリカにおけるHabeas Corpusの研究;日本の人身保護法制―日本的法継受の一事例)
第2部 医療と「人身の自由」との緊張関係(精神障害者の人権と人身保護法―ある人権保護請求事件の検討;障害者の人間の尊厳と人身の自由;医療保護入院と精神障害者の保護―保護者の同意権を中心に)