内容説明
「明治文豪あそび」の快作。一葉、ハーン、草平、有島、芥川、白秋たちの色と恋。この一冊で明治が分かる、男女が分かる。
目次
おとこくらべ
紫の一本
つばめ
葡萄
葬儀
りんごさくさく
著者等紹介
嵐山光三郎[アラシヤマコウザブロウ]
1942年静岡県生まれ。国学院大学文学部卒業。雑誌「太陽」「ドリブ」などの編集長を歴任
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感想・レビュー
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miyagi
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明治〜大正文壇の作家たちをピックアップし、その性と死のさまに絞って書かれた短編集。 有名な芥川龍之介の葬式の様子(弔辞を読みながら号泣するカンキクチ)や、有島武郎の情死に至るまでなど、6人の作家に絞っていた。表題にもなっている、樋口一葉が妹の邦子と文壇の男たちを品評する「おとこくらべ」は特に、邦子が「前途揚々」と書き込むところで胸が熱くなる… 個人的には、晩年のキタハラ先生が病から失明し、去りゆくかつての友らの訃報を聞きながら自らの死を予感する「りんごさくさく」が良かった(それ目当てだった) 2018/01/27