感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
粉っしー
3
マイクロホンでの盗聴が大好き。世界中に影響力エージェントをリクルートしたり、合弁企業や商社を作り、技術仕様書を入手する。技術は悪の資本主義国からパクるのが正しい事である、といったメンタリティがあることを理解しなければならない。共産国ってものが少し理解出来る…。超絶ドラ息子のニクと、キチガイエレナが最高。てか著者有能すぎ。2017/08/25
うぃっくす
3
ルーマニアの有名な独裁者チャウシェスクの対外情報局(DIE)の元幹部がアメリカに亡命してから書いたドキュメント。ゴルゴ見てるみたい。でてる人有名人ばっかり。政権を握ってるチャウシェスクや妻エレナ、側近達のキャラクターや暮らしぶり、盗聴盗撮天国、大量のハニートラップ、外交二枚舌、他国技術のパクリと盛り沢山の内容で不謹慎かもしれないけどすごく面白かった。意外と打たれ弱いチャウシェスクとか。仕方ないけど亡命後にどう政権が崩壊したのかもう少し知りたかったな。 2017/08/08
偽教授
2
チャウシェスクに仕えたスパイ長官がアメリカに亡命して書いた暴露本。チャウシェスク夫妻とルーマニア高官たちのどうしようもなさが赤裸々に綴られていて面白いが、残念なのは革命前に書かれた本なので政権崩壊後については訳者による補足記述くらいしかない。2012/01/16
える子
1
図書館本。あとがきにある様に作者による対米イメージ戦略用に盛られた部分も一部あるのだろうが、世界各国で外交工作を施し国際社会に多大な影響力を与え続ける部分と、あまりにグズグズでグダグダな上層部のギャップが激しかった。エレナ・チャウシェスクの振る舞いを見せつけられ、よく処刑の日まで暗殺されなかったなと逆に感心してしまう。2017/04/29
文鎮
1
衝撃的な処刑映像と、それを正当化する社会主義者に有るまじき豪勢な生活に象徴されたチャウシェスクの幻影。しかし、本書で描いた実像は、それらを超越した恐るべき独裁者の姿であった。側近くに使えた情報機関元長官が、政治亡命ののちに記した独白が本書である。色々感じ入るところはあったが、世界革命によって、平等、自由と繁栄を享受しようとする社会主義国が、米国をはじめとする資本主義国家が生み出す技術を諜報で手にするしか最新技術を得る術がなかった様を見て、競争なき共産主義と社会主義が敗れ去った理由を見た。彼らこそ無産階級で2015/02/23